SSブログ

鳴門秘帖 [くらいところ]

再放送で改めて観たのだが、結構面白かったので書いておこう。

まずは文学の話。
伝奇小説、狭義でいえば20世紀前半のそれに属する時代小説の、物語としてのプロット、キャラ設定等々の(大衆)文学作品としての質は比類なきものであると思っている。それ以前の芝居(歌舞伎)あたりからの継承性があるのかもしれないが、詳しくないので言及しない。20世紀後半の能天気なトレンディドラマも、手塚や現代に至るまでのバブルガムなアニメも、多かれ少なかれその何らかの影響を被っていたとしても、敵うものではあるまいかと思っている。「鳴門秘帖」もそんな物語の一つである。

いわゆる伝奇時代小説の特徴を、思いつくままにランダムに述べてみよう。
  • とにかく変なキャラがうじゃうじゃ出てくる。今回も武田くんと袴田くんで盛り上がった方々は多いであろう。
  • めちゃくちゃ悪いキャラと、めちゃくちゃ良いキャラはだいたいいるのだが、それとは別に一見悪いキャラでも良い部分(魅力といっても良い)を見せたり(袴田くんがそうかな???)、良いキャラでも陰を持っていたり(野々さん?)とにかくキャラ設定が一筋縄ではない。
  • 主人公の境遇がとにかくめんどくさい。キャラではない、境遇がめんどくさいのだ。(笑)
  • 複数のヒロインのうち、だいたい何人かは酷い目に遭う。酷い目の遭わせ方に忖度がない(笑)。未見の方のために今回は誰がそうなるとは言わないが。。。
  • 必ず素敵なおねいさん(いわゆる年増もあり)が最低一人は出てくる。ターゲット見え見え。(笑)
  • 主人公があっちこっち流浪するので、映像にすれば当然ロードムービーになる。
  • 作者はハッピーエンドにしたつもりでも、読者にはそう思えない結末になることがある。いやそもそも作者はハッピーエンドにするつもりもないのかもしれない。ひどい場合、かなりの確率で未完にするケースもある。(笑)

文学的な話はもっと語る余地があるかもしれないが、これくらいにしておこう。
とりあえず映像的には、錦之助弟と筋肉体操と元ももクロのスリーショットとか、盛り上がり要素盛りだくさんである。

コメント(0)